ホワイトニングの効果はどのくらい?方法別の叶えられる白さや持続期間

ホワイトニングは、歯の内部にある色素を分解し、歯そのものを白くする効果が期待できます。ただし、目指せる白さや効果の持続期間は、ホワイトニングの方法によって大きく異なります。
「歯をどのくらい白くできるのか」「効果はどれくらい続くのか」といった疑問を持つ方は多いでしょう。一口に「ホワイトニング」といっても、その定義や方法はさまざまで、内容を正しく理解しないまま選んでしまうと、期待した効果が得られず後悔してしまうケースもあります。
そこで本記事では、ホワイトニングの基本的な種類を整理したうえで、種類ごとの効果や持続期間、特徴の違いをわかりやすく解説します。自分に合ったホワイトニング方法を見極め、理想の白い歯を目指すための参考にしてください。
ホワイトニングで期待できる効果
そもそも、歯が黄ばんで見えるのには理由があります。
歯は、半透明のエナメル質が内部にある乳白色の象牙質をおおう構造をしています。年齢を重ねると、象牙質は徐々に黄色くなり、さらにエナメル質も薄くなるため、歯が黄ばんで見えるようになるのです。
ホワイトニングは、内部にある象牙質の色素を分解し、歯そのものの色を内側から白くできる点が大きな特徴です 。そのため、歯自体をトーンアップさせたい場合に適した方法といえます。
- <補足>「ホワイトニング」の意味について
- ホワイトニングには、大きく2つの意味があるため注意が必要です 。
■広義のホワイトニング=歯を白くすること
ホワイトニングは一般的に、過酸化物を用いて歯を化学的に漂白する処置を指しますが、広義にはクリーニングなどを含めて使われる場合があります。
そのため、次の方法も含まれるので注意が必要です。
・歯を白くする効果をうたう歯磨き粉を使って家で歯磨きすること
・歯科医院で着色汚れ(ステイン)を落とすクリーニング
・歯科医院で歯の表面を削って人工の歯をはめ込む大がかりな治療
■狭義のホワイトニング=漂白剤を使って歯を化学的に白くすること
狭い意味でのホワイトニングは、漂白剤を使って歯そのものを化学的に白くする方法をいいます。歯の表面を削って白くすることではありません。
一般的に「ホワイトニング」と呼ばれるのは「狭い意味のホワイトニング」であり、本記事の「ホワイトニング」も漂白剤を用いたホワイトニングに絞って解説していきます。
【方法別】ホワイトニングで期待できる効果や持続期間
ホワイトニングの方法を具体的に整理すると、「オフィスホワイトニング」「ホームホワイトニング」「デュアルホワイトニング」「セルフホワイトニング」という4つの方法に分類されます。それぞれ特徴、白さの持続期間、おすすめの人について表にまとめましたので、チェックしてみてください。薬剤を使ったホワイトニングには抵抗があるという方のために、自宅でのセルフケアも一覧に加えて比較できるようにしてあります。
1回の施術で歯をできる限り白くしたいならオフィスホワイトニング、緩やかに自然な白さを目指したいならホームホワイトニング、白い歯を長持ちさせたいならデュアルホワイトニング、手軽に始めたい・通院せずにケアしたいならセルフホワイトニング、まずは着色汚れ(ステイン)を落としたいなら自宅でのセルフケアが向いているでしょう。
| 特徴 | 期待できる白さ | 効果を実感するまでの期間 | 持続期間 | おすすめの人 | |
|---|---|---|---|---|---|
| オフィスホワイトニング | 歯科医院で漂白剤を歯に塗布し、特殊なライトを当てて、色素を分解する | 白~真っ白 | 通院1~3回 (1回1時間程度) |
3か月〜半年程度 | ・短期間で効果を出したい人
・歯をできる限り白くしたい人 |
| ホームホワイトニング | 歯科医院で作ったマウスピースと処方された低濃度の漂白剤で徐々に色素を分解する | 乳白色~白 | 2週間程度 (通院するなら1回~数回) |
半年〜1年 |
・緩やかに歯のトーンアップを行いたい人 ・「真っ白」よりも、清潔感のある白さを目指したい人 ・通院する時間がない場合には市販のキットを使った方法(セルフホワイトニング)もある
|
| デュアルホワイトニング | オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの併用 | 白~真っ白 | 2週間程度 (通院2回~数回) |
1年〜2年 | ・即効性と持続性を求める人
・費用や時間がかかっても、結果を重視したい人
・ホワイトニング効果を最大限に高めたい人 |
| セルフホワイトニング | 市販の低濃度の漂白剤で、穏やかにトーンアップする | やや黄色~乳白色 | 数週間~1か月程度 | 数か月程度 (使用頻度による) |
・手軽にホワイトニングを始めたい人
・通院せずにケアしたい人
・費用を抑えたい人 |
| 自宅でのセルフケア | ホワイトニング効果をうたう歯磨き粉や消しゴムなどで着色汚れを除去する | やや黄色~乳白色 | 1か月~3か月 | ケアを続ける限り持続する | ・漂白剤の使用に抵抗がある人
・まずは着色汚れを落としたい人
・費用をかけず毎日のケアで歯をきれいにしたい人 |
Q.歯科医院のホワイトニングは歯を削るって本当?
前述の通り、一般的にいう「ホワイトニング」は、歯を削らない方法を指します。オフィスホワイトニングは、1回の治療で歯を白くする即効性がありますが、歯は削らずに漂白剤の化学反応と補助的な光照射によって色素を分解する方法です。
ホワイトニングの効果を長持ちさせるには?
ホワイトニングの効果を長持ちさせるためには、着色汚れ(ステイン)の付着を防ぐケアが重要になります。
コーヒーやカレー、赤ワイン、紅茶、緑茶など、色の濃い飲食物の摂取や喫煙を控えるほか、色素沈着を防ぐために食後のすすぎや歯磨きを欠かさずに行うことが大切です。着色汚れ(ステイン)の原因になる物質は多くの食べ物・飲み物に含まれているため、色が薄い食べ物でも食べかすが口腔内に残ると、歯に色がつく原因になります 。
Q.ステインとは?
歯の表面(歯面)は、「ペリクル」と呼ばれる薄いタンパク質の膜でおおわれており、そのペリクルに食べ物・飲み物に含まれる「ポリフェノール」、タバコに含まれる「ニコチン」「タール」が結びつくと、化学変化を起こして着色汚れとなって歯に付着するのです。このようにできた着色汚れを「ステイン」と呼びます。
ホワイトニング実施後前後、定期的に歯科医院でクリーニングを行うのもおすすめです。歯垢(プラーク)や歯石を除去して虫歯予防や歯周病予防になるほか、歯面の着色汚れも落としてくれます。
ホワイトニングを行う際の注意点
ホワイトニングの効果には個人差があります。先ほどの表に記した「効果を実感するまでの期間」は、あくまでも平均的な目安であり、期間は人それぞれです。歯によっても効果の違いがあり、歯茎のキワや犬歯はもともとの色が濃いため、白くするのに時間がかかります。
また、以下の場合は白くなりにくいため、事前に確認しましょう。
- ・フッ素コーティングされた歯
・エナメル質が薄い歯
・虫歯治療などで神経を除去した無髄歯(※)
・虫歯や外傷などで神経が死んだ失活歯(※)
・テトラサイクリン系の抗生物質の服用で象牙質が変色した歯
・表面に白斑(ホワイトスポット)のある歯
・加齢による黄色化が進んでいる歯
そのほか、詰め物や被せ物などの処置部分、セラミックなどの人工歯はホワイトニングによって白くなりません。銀歯による黒ずみも同様です。
※無髄歯や失活歯には、歯の中に高濃度の漂白剤を注入するウォーキングブリーチという方法があります。
自分に合った方法を選んで望み通りのホワイトニング効果を
ホワイトニングは歯そのものを白くする効果を期待できますが、望み通りの効果を得るためには、自分の目的や状態に合った方法を選ぶことが重要です。
ホワイトニングの方法は、「オフィスホワイトニング」「ホームホワイトニング」「デュアルホワイトニング」「セルフホワイトニング」に分かれるため、自分に適した手法を選択しましょう。歯科医院への通院回数、効果が実感できるまでの期間、施術によって得られる白さ、費用などが選ぶ際のポイントです。
漂白剤を使うのに抵抗がある、知覚過敏などの副作用に不安を感じる、まずは着色汚れ(ステイン)を除去して様子を見たいという方は、ホワイトニング用の歯磨き粉を使ったケアから始めるのもよいでしょう。
ホワイトニングを実施しても、効果を維持するためには日々の歯磨きが欠かせません。また、虫歯や歯周病の予防も含めた口腔ケアが健康な白い歯には大切です。
自分に合った方法を選び、適切なケアを続けることで、理想の白い歯を無理なく目指すことができます。
希望どおりの歯で、笑顔と自信を取り戻しましょう。
ホワイトニングの効果に関する気になる疑問
Q. ホワイトニングができない人はいる?
以下のケースではホワイトニングは避けたほうが望ましいとされています。
・妊娠中・授乳中の場合
ホワイトニングに使う漂白剤が母体や胎児、乳児に悪影響を与えるおそれがあるためです。
・口腔内にトラブルがある場合
虫歯や歯周病、口内炎などの口腔内トラブルがあると、漂白剤によって知覚過敏などが生じやすいため、治療を終えてからホワイトニングを行うのが一般的です。また、すでに歯や歯茎に知覚過敏がある人も、症状が悪化するため、ホワイトニングを避けるのが一般的です。
・特殊な疾患がある場合
漂白剤に含まれる過酸化水素を分解する酵素、カタラーゼが生まれつき不足する遺伝性疾患「無カタラーゼ症(高原氏病)」の人は、口腔内壊死のリスクがあるため、ホワイトニングはできません。無カタラーゼ症は、日本では発症率10万人に1人以下の希少疾患です。
・永久歯が生えそろっていない場合
ホワイトニングは、永久歯が生えそろってから行います。
Q. ホワイトニングをすると知覚過敏になるのは本当?
漂白剤によって、知覚過敏の症状が出るケースがあります。
ホワイトニングは、漂白剤を歯の内部にある象牙質にも浸透させて歯全体を白くする方法であるため、漂白剤が象牙質を刺激して、ピリッ、キーンと表現されるような痛みを感じます。冷たいものや熱いものが歯に染みることもあります。
知覚過敏は施術直後から数日以内に現れ、多くの場合、症状は一過性で、数日から1週間程度でおさまります。
研磨剤の強い歯磨き粉を使用している場合は、知覚過敏が出やすくなるため、注意が必要です。

監修:鈴木 遼介
歯科医師として、都内の医科と歯科の連携クリニックで勤務し、患者様の要望に沿う一般診療やインプラント治療などを主に行っている。レノプロジェクト(株)の腎機能検査、Dental Prediction(株)パートナーであり、AR技術を活用し、より安心安全な歯科治療を目指している。






