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寝起きに口が臭くない人はいる?起床時の口臭が強くなる原因と対策

目次

朝、起きたとき、「自分の口臭がきつい」と感じた経験はありませんか?
口に当てた手やタオルなどに息を吐き、においを確認したこともあるかもしれません。

寝起きの口臭が気になると、日中の口臭も気になってしまうでしょう。

果たして、朝は特別に口臭がきつくなるのか、それとも普段から口臭があるため、朝もにおうのか、朝の口臭がない人はいるのか──。寝起きの口臭に関する様々な疑問にお答えします。

寝起きに口が臭くない人は存在するの?



口臭は通常、寝起きのときが最もきつくなります。起床直後の口臭は「起床時口臭」と呼ばれることもあり、生理的に口臭レベルが最も高くなるタイミングなのです。

また、口臭は多かれ少なかれ、誰にでも存在する生理現象です。

後ほど説明しますが、一般的な口臭の原因は、口の中に生息する細菌(口腔内細菌)が食べかすや死んだ細胞などのタンパク質を分解する際に発する臭気ガス(※)になります。つまり、人体と共存する細菌の活動によるものです。

(※)メチルメルカプタン、硫化水素、ジメチルサルファイドを構成成分とする揮発性硫黄化合物(VSC)が中心。

このような口腔内細菌により発生する口臭を「生理的口臭」と呼びます。生理的口臭は、歯磨きや歯間ケア、舌についた細菌のかたまり「舌苔(ぜったい)」を除去することで軽減できるので、記事の後半に方法を紹介しましょう。

なお、生理的口臭以外に、口内炎や歯周病、糖尿病、胃腸の障害などの病気が原因の口臭があり、病的口臭と呼ばれます。病的口臭は原因疾患の治療が必要です。また、生理的口臭が強くなるタイミングは起床時のほか、ストレスを感じた際の緊張時口臭、お腹がすいたときの空腹時口臭などがあります。

口臭の原因については次の記事に詳しく記載しています。ぜひチェックしてみてください。


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うがいは口臭に効果がある?臭いの原因や効果的なうがいのやり方

寝起きの口臭が強くなる原因



なぜ寝起きに口臭が強くなるのでしょうか。それは睡眠中に口腔内細菌の活動が活発になるほか、口臭が強まる要因が揃うからです。
唾液には抗菌・自浄作用があります。唾液そのものに細菌の増殖を抑える働きがあるほか、唾液により口腔内の汚れを洗い流す働きがあるのです。

就寝中は口を動かさないため、唾液分泌量が減り、細菌が繁殖しやすいドライマウスのような環境が作られます。口腔内細菌の一部は空気を嫌う嫌気性菌のため、口を閉じた状態でいることも好都合です。

これらの原因で細菌の活動が活発になり、就寝中は臭気ガスが盛んに発生します。

寝起きの口臭を改善する対策



寝起きに口臭が強くなる理由がわかったところで、改善方法をご紹介します。寝ている間の細菌の活動を抑えることが大切です。

就寝前の口腔内ケアを徹底的に行う

就寝前の口腔ケアを怠ると、食べかすやプラーク(歯垢)が歯に残ったままで寝ることになります。プラークとは、乳白色・黄白色のネバネバした歯の付着物で、口腔内細菌とその代謝物のかたまりです。

寝ている間、プラークに含まれる口腔内細菌は食べかすを栄養源として繁殖し、食べかす中のタンパク質を盛んに分解して臭気ガスを発します。

そのため、就寝前は歯ブラシによるブラッシングだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシも使って、歯の表面、噛み合わせの溝、歯と歯茎の溝(歯周ポケット)、歯と歯の間などのプラークや汚れを丁寧に掃除する習慣をつけましょう。

舌を磨いて舌苔(ぜったい)を取り除く

先ほども少し紹介した「舌苔」は、舌の粘膜の表面に付着している白いコケのような付着物です。成分はプラークとほぼ同じで「細菌とその代謝物のかたまり」です。生理的口臭の約6割は舌苔から発生するとされるほど、口臭の大きな原因になっています。

舌苔は舌の粘膜を保護する役割もあるため、すべてを取り除く必要はありません。舌の粘膜は傷つきやすいので、専用の舌ブラシか、やわらかいガーゼなどを使ってやさしく磨きましょう。1日1回程度にとどめるのがおすすめです。
舌苔とその取り方について詳しくは次の記事をご覧ください。


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「舌にある白いものが口臭の原因?取り方のポイントやよくある疑問」

寝る前に水を飲む

寝ているときはどうしても唾液分泌量が減ります。口腔内が乾燥するとさらに唾液分泌量が減ってしまうため、就寝前に水分補給するといいでしょう。就寝前のうがい、マウスウォッシュなども口臭予防に効果的です。

歯科医院で定期的にケアを受ける

セルフケアだけではプラークが石灰化した歯石を除去できません。また、むし歯や歯周病も口臭の原因になります。定期的に歯科医院を受診し、歯科検診やプロフェッショナルケアを受けて口腔内の清潔を保ちましょう。ガスクロマトグラィーや、口臭検査を受け自身の口臭がどのような時に発生するのかを客観的に知り対応方法を知ることも重要です。

寝起きに口が臭くない人はいませんが口臭の強さには違いがあります

すでに説明した通り、口臭は生理的なもので、寝起きに口臭が強くなるのは自然な現象です。しかし、歯磨きや歯間ケアなどのホームケアを毎日行い、定期的に歯科医院でプロフェッショナルケアを受ければ、口臭のレベルを抑えることができます。

寝起きの口臭が気になっている方は、この記事で紹介した方法をぜひ実践してみてください。

また、口臭をはじめ口腔内のトラブルを防ぐには、口腔内の環境も重要です。

口腔内には約700種類・1,000億個もの細菌が存在しており、口腔内フローラと呼ばれています。この口腔内フローラのバランスを良好に保つことが、口臭や口腔内のトラブルの対策になります。

上記の対策とあわせて、ぜひ取り入れてみてください。


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監修:鈴木 遼介

歯科医師として、都内の医科と歯科の連携クリニックで勤務し、患者様の要望に沿う一般診療やインプラント治療などを主に行っている。レノプロジェクト(株)の腎機能検査、Dental Prediction(株)パートナーであり、AR技術を活用し、より安心安全な歯科治療を目指している。

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